創立について

創立者: アロイジオ・デルコル神父
創立者ルイジ・デルコル神父は、北イタリアの小さな町カサルサに生まれ育ちました。16歳で来日し、若くしてラテン語文法書を完成しました。その後チマッチ管区長の秘書をつとめる好機を得て、聖人のようなこの司祭から大きな影響を受けることができました。
その後バルバロ神父と協同でついに旧新約聖書の日本語口語訳をはじめて完成しました。東京サレジオ教会で主任司祭を勤めた後、学校、そして、他の管区長の秘書を勤め、その後ドンボスコ出版社の社長となり、カトリック関係の書籍の出版で偉大な功績が認められ、教皇ヨハネ・パウロ二世から勲章を授与されました。
その後大分に58歳で転任し、ここで私たちの出版社 ≪世のひかり社≫ を創立して福音を広めるためにその生涯を捧げました。著作と出版は、若い頃からの大きな夢でした。というのは、チマッチ神父もまたキリスト信者のために沢山の有益な書籍を出版するという強い願望を持っておられたからです。読者は信仰や生活の方針について沢山の質問を手紙や電話によってたずね、なかには遠くから多くの人が訪れました。でも、神父は多忙のさなかにありながら、丁寧に、速やかに答えを与え、そのために、ますます多忙になるのもかまわず、病身をけずってこれらの人々に奉仕し、また暖かく接しました。
1995年10月19日に帰天され、大分県別府市にその遺体は土葬されています。私、江藤きみえは、デルコル神父の秘書を長年勤め、今も確信していることがあります。それはデルコル神父が世界中の人々、特にカトリック関係の本の出版に携わっている人々に神の愛を伝えるために今なお天国で働きつづけておられることです。神父の亡き後、悲しみのためにうちひしがれて仕事を続けることができませんでしたが、神様は、彼の仕事を続けるように心の中に励ましてくださいました。私は死を覚悟するに十分な年齢になっていますが、生涯を終えるまでデルコル神父さまの沢山の遺稿を出版してゆきたいと望んでいます。〈キリストの平和が世界に広まりますように!〉
世のひかり社 江藤きみえ